2003/06/07

レポート：ちかこ

一昨日の川口ライブの記憶もまだ鮮明なのに、たった一日置いて今日は群馬ライブ。 今日のチケットは、ペンパルつながりの群馬在住の友人Ｋさんが、 地元の先行予約でとってくださったものだった。 チケットが取れたと分かった時点で調べると、東京から電車だとアクセスが悪く、 往きはよくても帰りはどうなるかなあと心配になった。でもそこは地元前橋のＫさん、 車で高崎駅まで送迎してくださるとの事。お言葉に甘えさせていただく事にした。 　群馬までのプチ遠征の当日､家を出るときはかなり雨が降っていたが、自宅最寄の駅に着く頃には 既に小止みになっていた。高崎駅にはかなり早めに到着。 メンバーと同じ新幹線だったので､メンバーを一目そういうところで見てみたいというＫさんの夢も 高崎駅で無事にかなった。崎ちゃんだけはなぜだか乗っておらず、 後で坂口氏のレポートで珍しく乗り遅れだったと分かった（笑）。 会場へ向かうメンバーたちを地味にお見送りし、その後､Ｋさんの運転する車で前橋を案内してもらう｡ 前橋は風が強く寒かったが、午前中には降っていたらしい雨も上がりうす曇の中、 前橋の敷島公園内のバラ園に案内された。この敷島公園は３３．３ヘクタールもの広大な面積のある公園で、 バラ園では２５０種２５００株を越えるバラが観賞できるそうだが､惜しい事に､ ちょうど翌週からがバラ園祭と言う事で､園内はその準備に追われる作業員達がまだ花の植え替えなども行っていた。 咲いているバラはごくわずかだった。これが全部咲いたらさぞかし美しいだろうなあ。 バラが主役の園内には、わずかだが鳥も飼われていて､孔雀が見事な羽根を広げてバラの代わりに歓待してくれた。 　その後､近くのレストランに行き､田村君を思い出しながら普通のカレーを食べた。 その間もＫさんとはずっとしゃべり続け､バラの花は咲いていなかったがスピッツ話に花が咲き、 気づくとかなりの時間が経過していた。驚いたＫさんは、慌てて立ち上がり､ これからまた近所に住むＴちゃんを拾って会場へ行かなきゃと車でダッシュ！ Ｔちゃんはまだファンクラブの会員にもなっていない子で､Ｋさんが今日のライブに誘ったとか。 初めてのスピッツライブできっと感動を味わう事だろう。Ｔちゃんも乗せてから少し車を走らせ、 会場付近の駐車場に車を停めたのはもう定刻になっていた。そこから､わずかの距離だが走って､ 走ってやっと席についたのは､定刻５分過ぎ頃。こんなに焦って会場入りしたのは初めてだった･･･。 今日もライブ前から汗！と言うか、喉がカラカラ。私はひとりＰＡ席からわずかに後ろの真中寄りで､ ちょっと距離感はあったが、なかなか見やすい席だった。隣の席の人に聞くと既にギターのチューニングは 終わったとのことで､そう言えばさきほど駆け込んできた時に、ブザーも鳴っていた。 双眼鏡やメモ用紙などを準備しているうちに､まもなくライブがスタート。 　マサムネ君はブルーと白のギンガムチェック、半袖開襟シャツに黒のカーゴパンツ。 半袖シャツの中には恐らくベージュのシャツを着ていたと思う。 テツヤ君は、黒地に金の模様のマタギルック、刺繍入りジーパン。髪は龍のヒゲプラス、 おでこの上には小さな昆虫の触角状のものも左右に（笑）、増えていた。 これがそんなに変じゃなくて、サマになっているところがテツヤ君のすごいところだなあと思う。 田村君は珍しく、白長袖シャツ。マサムネ君が着ていたシャツ？と思ったが、 背中には例のロゴ文字が黒くプリントされていた。中には明るいブルーのロゴ入りＴシャツ着用。 下は赤いロゴ文字の入ったジーパン。ロゴロゴ田村君（笑）。 崎ちゃんは、見頃がブルー、袖や先が白い半袖Ｔシャツに、パンツもブルーの短めの。 崎ちゃんの衣装は一番種類が少ない。 クージーは川口と同じ白地にオレンジとブルーの幾何学模様っぽいプリントのある長袖シャツ。 今日は、川口の時よりも幅広のチョーカーをしていて、これもよく似合っていた。 　最初の挨拶は、「前橋シティー！」となぜかそういう呼びかけ。何年か前にも来たことがあり、 この会場は覚えていると言っていた。会場は大きい声の元気な人が目立ち、 マサムネ君がしゃべっているのに大きな掛け声をかけたりするので、 マサムネ君の声が聞き取れないことが何度かあった。（これってマナー違反！） 雰囲気を盛り上げると言うよりも、自分が目立ちたい人がいるんだなあ･･･。 「最近は暑かったけれど、今日はまた寒いですね。外は寒いけれど、ココはみんなの視線でハートもホット！」 となぜか今日は、ちょっと長嶋の入っているマサムネ君だったみたい。 川口に比べると、ちょっとおとなしめの会場とは思ったけれど、｢ハネモノ｣など、もはや当たり前のように 会場全体で手拍子｡私の前の子は顔の斜め前で手を叩くので、飛んでいる蚊を叩いているように見えて、 笑いをこらえながらこの曲を聴いていた｡｢惑星のかけら｣では、ツアーのはじめ頃には間奏の時に マサムネ君に近づき、横向きに演奏していたテツヤ君は、ライブを重ねるうちに正面を向いて演奏するようになっていた｡ 横向きでマサムネ君を見てギターを弾くテツヤ君のときはなぜかドキドキしたけれど･･･｡ Ｋさんは双六後半は今日が最初だったので、その｢ドキドキ感｣を期待していたらしいが、残念でした〜(笑)。 　まったりタイムでは最近はいつもスマップネタ。でも、スマップになった気分とかマサムネ君がしゃべっていたら、 横で田村君がひとり高〜い声を出して笑っていた。何か思い出し笑いなのだろうか･･･。 だって、別に全然笑うところじゃないし･･･。でも、マサムネ君のスマップ話はさらに、 （マサムネ君自身が）キムタクの役で座って歌い、他のメンバーは立って踊ると言うのはどうだろうか、 とかみんなでローラースケートでステージに出てきて、ばたばたと倒れ、起き上がってから歌うとか・・・と、 やりもしないアイディアを色々と出して、なんだかよくわからない展開になっていた。ローラースケートって･･･。ありえないでしょ！ 　昔、１２〜３年前、前橋の「アクトドーム」というところで演ったことがあったそうだ。 「アクトドーム」は現在はもうないと会場から声があった。その時、見にきていたお客さんは２０人くらいで、 そのうち何人かは「スカンク」を見に来ていた客、残りは地元のバンドを見にきていた人たちで、 スピッツを見にきていた人はいなかったということだった。でも、ライブのあとで、畑の中でビールを 飲んだとてもいい思い出があると言う話もしていた。その後、少し話が途切れた時だったか、 会場から、「好きなタイプは？」と訊かれたマサムネ君、「（そういう質問は）コテコテやな！」と関西弁で言ってから、 「カラメルは苦めがいいな。」と大人の答！（笑） 　８年前に群馬にきたときは、山田かまちの美術館にも行ったそうで、そこで、すごい衝撃を受け、 家に帰ってからすぐにした事は、なんとシュレッダーを購入した事だったとか。 それまで、自分の１０代の頃から書き留めたものを全部とってあったのに、 「もし、俺が今この世からいなくなって、これが世間に知られたら･･･」と思って、 すべてシュレッダーにかけたそうだ。この話、今日のＭＣで一番印象的な話だった。 私はこれを聞いて、え〜〜〜！もったいない！と思ったが、 「山田かまちのような強いものじゃなくて、俺の書いたものは、もっと軟派な『めちゃ、好きや〜！』みたいなもので･･･」とか。 「これで、いつあの世に旅立っても（いつ天に召されても、だったかも）大丈夫。恥ずかしいものは残っていない。」と思ったそうだ。 と言いながらも、ずっと長生きはしたいと言っていたマサムネ君。そう言えば、昔雑誌のインタビューでそういう質問があって、 「今死んでも何も恥ずかしいものは残らない。」と明確に答えていたが、それはシュレッダーをかけたあとだったのね｡ 最近はパソコンを使うだろうから、シュレッダーじゃダメだよね｡ 　｢三日月ロック｣の曲紹介の前には、必ずアルバムを聴いてもらえましたかと会場に問い掛けるようになったが、 まだ聴いてない人は借りてでも聴いてほしいと、｢万引きはダメよ｡｣という程度。 そんなに遠慮しないで、｢買ってくださいね。｣ってなんで言えないの〜？って思ってしまう｡もうちょい頑張って、 「会場でも販売しているのでひとつどうぞ｡」って言えばいいのに･･･ といつもちょっと歯がゆく思って聴いている私(笑)。ファンの中には結構、友達にＣＤを貸してあげたりライブに誘ったりして、 言われなくても積極的に「スピッツ教の布教活動(笑)」に努めている人もいる｡ 　本編でノリノリ系の曲になった辺りから､白の長袖シャツを脱ぎ､ブルーのＴシャツだった田村君は アンコールからさらに黄色の双六Ｔシャツ姿になっていた。｢田村でーす。｣を何度か言ってから、 ｢『アクトドーム』のアクトって俳優って言う意味だよね？｣会場「？？？」マサムネ君が何か言おうとして 息を吸い込んだくらいの時に、田村君もハッと気付いて、「忘れてください！(汗)」忘れてあげよう(笑)。 田村君は、昔、「たちくらみ」（と言うバンド）の運転手（運転役）として、アクトドームに来たことがあったそうだ｡ その時は免許を取って初めて高速に乗ってきたそうで（そういう人を運転役に頼むなんて･･･！）、 もちろん前橋を走るのも初めてだったろう｡でも、前橋のドライバーは慣れない運転の田村君に優しく道を譲ってくれたり、 強面に見えて実は情に厚い人たちだと思ったとか｡このように第一印象がとてもよかったので、 前橋の人は｢グッドよ！｣と会場を喜ばせていた｡その第一印象が大阪は悪かったそうで、大阪出身の私には残念だった･･･｡ ま、今は大阪の印象も悪い事はない･･･と思っておく｡マサムネ君は｢上毛の上は『情』だとか･･･｣と上手い事を言って、 会場はますます喜んでいた。「たちくらみ」のライブではステーキ弁当が出たので、来てよかったと思ったとか｡ (当時、あまりいいものを食べられなかったらしい･･･｡)その後スピッツのライブで来たときは｢コロッケ弁当｣で、 「なんでスピッツはコロッケなんだ！」と思って、その雪辱を果たすためにバンドをやってきたとか・・・ （なんと大げさな・・・笑）。でも、今日の楽屋のお弁当は仕切りが一杯あって、豪華なお弁当だったので、 ｢勝った！｣と思ったそうな｡こんなに飽食の時代なのに、食いもんの恨みってやっぱりあるのね（笑）。 でも、そのお弁当、田村君は食べなかったらしいけど｡私たちは、食いもんの恨みよりもチケットの恨みが恐ろしい･･･｡ 広島チケットの嫌な思い出が頭をよぎってしまった｡クージーは群馬には昔から友達がたくさんいて、 今も付き合っているとか｡以前の高崎ライブと同じ様な話をしていた｡群馬の友達に借金の肩に車をもらって､ 都内を走っていたら、勝負を挑まれて、横でブワ〜ン、ブワ〜ンとふかされたと言うような話｡ 群馬ナンバーの車は｢ムレナン｣といって、飛ばしやのイメージがあるらしい｡ ｢昔あった、『カッパピア』まだありますか？｣とクージーが訊いたら、会場から「ある〜！」と返事があった｡ 又行きたいと言っていた｡崎ちゃんは昔、赤城山でキャンプをした事があり、 その話を｡「夜中に燃料用の枝を取りに言ったら、足元に何か（動物）がぶつかり、すごくビビって、 懐中電灯を落としてしまい､そのあと怖くて眠れなくなった･･･｡これから、キャンプの季節なので､皆さんも気をつけて・・・ って安全教室みたいになっちゃいましたね｡」と笑っていた｡そのあと、「群馬はかかあ天下。」だと崎ちゃんが言ったら、 マサムネ君は、「俺、気が強いの好みよ！」と言っていた。アンコールでは白ノースリーブのトラ模様が プリントされたシャツを着ていたテツヤ君は､「うぃっす！」と挨拶｡前の高崎ライブの時にも話していたが､ 「昔､前橋に住んでいて､桃の瀬小学校に２年ほど通っていました。」 その頃､初めてインベーダーゲーム（なぜか､インベンダーゲームと聞こえた）をしたと言う思い出話をしたとき､ マサムネ君からお金が大変だったでしょ､と言われ､「小学生なりに色々工夫した。」とか（笑）。 テツヤ君がしゃべっていると､マイクがだんだん下に下がってきたみたいで､｢俺にしゃべらせないようにしてるなっ！｣すると､ マサムネ君がテツヤ君のところに歩みより､そっとマイクを直してあげていた｡ テツヤ君は､すごく嬉しそうな顔をして､「やさしいでしょ〜？二人は仲が悪いんじゃないかとか言われるけど､そんな事ないよ｡」 すると､マサムネ君はちょっと驚いて､「そんな事言われてるの？」 テツヤ君､「本当は､バンド活動を楽しんでやってないんでしょう？とかね｡」 へえ！そんな質問､誰がするんだろう？二人はあまり仲が良さそうで､ファンになりたての頃（テツヤ君がまだ独身だった） 私は逆に心配していたくらい(笑)。 「(マサムネ君は)いつもこんなにやさしいんだよ。口の横についたごはん粒をとってくれたり、たまにはそれを食べたりする・・・。」 と調子に乗っていたテツヤ君だった。アンコールから双六白Ｔシャツに着替えていたマサムネ君は､ こういう仕事をしていなかったら群馬にくる事もなかったと思うので､このご縁を大切にしたいと思いますというような話だった｡ 　ラストの曲はなんと｢猫になりたい｣！ゴースカ２で聴いて以来､生では聴いていなかった曲なので､ 群馬でこの曲が聴けてすごく嬉しい！久しぶりに聴いた｢猫になりたい｣はやっぱりかわいい曲だった。 スピッツっぽいというか、他の人には出来ない曲だと思う｡これは双六ツアー前半､後半を通して､ どこかでやったのに私が聴いていなかったうちの１曲｡あと､｢プール｣が聴ければパーフェクトなんだけれど､ これはもう多分双六ではやらないんだろうな･･･｡ 　会場内駐車場に入れたら､今度は出るのにすごく時間がかかって大変だからと､ Ｋさんは会場近くの知人に頼んで駐車場を借りていた｡おかげで、私たちはすぐに会場を後にする事が出来た｡ 車中､聞いた話ではスピッツライブ初のＴちゃんは、ビギナーズラックかマサムネ君のピックをゲットしていた！ ＭＣで出てきた｢アクトドーム｣はつぶれたという話だったが､建物そのものはまだ残っているからと言って、 高崎駅まで戻る途中、Ｋさんはわざわざその前を通ってくれた｡まだ､建物の壁に､はっきりとアクトドームと言う文字が残っていた｡ 辺り一体はレストランや色々な店が建ち並んでいたが、スピッツがきた当時はまだ周りは畑だったのかしら？ 高崎駅には１０時ちょっと前に到着した｡帰りもメンバーたちと同じ新幹線｡色々とお世話してくれたＫさんは、 メンバーと私を忙しく見送ってくれた｡帰りの車内ではたまたま東京方面からのスピ友と一緒になり､ 又ずっとおしゃべりしながら帰ってきたので､すごく楽しかったけれど､翌朝起きると風邪をひいたように喉が痛かった･･･｡ しゃべらなかったのは､往きの新幹線車内とライブ中だけだったからなあ･･･｡次も続いて野音､野音｡

ちかこさん、レポートありがとう！