2004/04/27

レポート：ちかこ

２００４年２月６日　晴れ　Ｓｈｉｂｕｙａ Ｏ-Ｅａｓｔ 真冬とはいえ､風もなく比較的穏やかなこの日、ゴースカ３初日を迎えた。私にとっては２回目のゴースカツアー、 そして久々のツアー「初日」で、今日はなんとなくそわそわ、興奮ぎみで新参者のファンみたい（といって、まだ古参でもないと思うけど･･･笑）。 開場ちょっと前を目指して出発。新宿の高層ビルが見えるあたりに電車がさしかかった頃､空は上半分がグレイがかった薄い水色､ 下半分が淡いスモーキーピンクで､先日発売されたばかりの｢スターゲイザー｣のジャケットを思い出した。今日､きっと歌ってくれるよね､ とライブの事をあれこれ考えながら新宿で電車を乗り換える。渋谷駅を降りる頃は､なんだか胸がドキドキしてきた。 会場は､先日イベントライブが行われた所で､渋谷駅から徒歩７分くらいとの事だが､街は夕方の人ごみでなかなか速く歩けない。 到着すると､会場前には既に大勢の人。狭い道をはさんでＯ-Ｗｅｓｔがあるが､その前にもぎっしりと人がいた。Ｏ-Ｗｅｓｔでも別のライブがあるらしい。 ロッカーにコートをしまいこみ､番号が呼ばれるのを待っていると､だんだん寒くなってきた。 整理番号は８００番台の前半ということで、今日はゆったりと後ろの方で見るつもりだ。会員証とチケットに記載の名前をスタッフが念入りに チェックしてようやく入場できた。前回に比べると､チェックが厳しい！ま、あれだけ言われていても､チケット転売とかが行われているし､ 厳しくやって頂いて結構と思う。入場の際､今日のお土産ＤＶＤの引換券を受け取り､ドリンク代５００円も払う。グッズも既に販売していたが､ 場所取りがあるから､それも終演後に買いに行く事になるだろう。もちろん､私は２階席を希望していたが､抽選にはずれてしまったので､ １階のスタンディングゾーンへ降りていった。先に入場していたＳさんが私を素早く見つけ､声をかけてくれたので､横で並んで見る事に･･･。 先日のイベントの時と同じ様な場所で､よく見られそうでラッキー！奥行きの浅いこの会場では、後ろからでも十分ステージが近く感じられる。 前説にマネージャーの坂口氏が登場。ご挨拶と種々の注意事項､お知らせなどが結構長く感じられた。坂口氏も緊張ぎみ。今日のアンケートは 携帯電話で行うとの事で、それは便利かもしれないと思った。坂口氏が退場すると､いつもとは違う明るい雰囲気のＳＥが流れた。 Ｓさんによると、それは昔のライブでよく流れたそうだ。何でもご存知Ｓさん。 そしていよいよ､メンバーの登場！いつも､この瞬間は本当にワクワクする。声に出して叫ばないけれど､気持ちは｢キャ〜〜！｣テツヤ君は 横向きに走りながらの登場（決して、欽ちゃん走りではない！）。マサムネ君のあの衣装はスーツかしら､なんて言っているうちに場内が 明るくなり､｢ヒバリのこころ｣で幕開けした。この曲は照明が明るいので､観察しやすい。マサムネ君はやっぱりスーツ！ 前回､すごく窮屈だと言っていたので、もう二度と着てくれないかなと思っていたので、意外。もちろん､双六ツアーで着用したものではなく､ 新しいスーツだ。グレイに細いペンシルストライプ柄。普通に着られそうな地味なもので、「素敵なおじさま目指そうスーツ」と勝手に命名(笑)。 中には､紺色地にクラシックな感じの細かい柄（ユリモチーフ？）のプリントがあるおしゃれなボタンダウンシャツを着用。 マサムネ君はこういう襟腰があるシャツがよく似合う。髪型は元に戻り､モンチッチも完全に卒業。そりゃ､スーツにモンチッチはちょっとねぇ･･･（笑）。 とにかく､とっても素敵なマサムネ君だった。テツヤ君はノースリーブのベージュのつなぎ。前開き部分に狭い間隔でボタンがついていて､ 背中にはサングラスをかけて口を開けた人のような大きな黒いプリントつき。この顔が私にはデジブック２月号のテツヤ君自身に見えたが､ そうではなかったらしい。楽しみにしていた髪型は、スターゲイザーＰＶ時のツンツンのストレート部分が、金髪でテンパになっていると言えば､ 分かりやすいかな。バックは､髪の少し長い部分が金髪に斜めになっていて､おっしゃれ〜という感じの髪型だった。 田村君はグッズらしき黒いＴシャツ。チケットに印刷されているのと同じツアーのロゴマークが胸に大きくプリントされていた。 パンツは薄いベージュかグレイのような色のジーンズ。崎ちゃんは、ブルーの半袖シャツの上に､白ジップアップベストを重ねていた。 下は膝よりちょっと長めの丈の黒いパンツ。髪はパーマを当てたのか､全体にふんわりとしていた。クージーは紺色の長袖シャツに同じ様な色の パンツ、そして紺色のキャスケット帽をかぶっていた。ゴースカ２では､衣装は全員自前だったと聞いているが､今回はスタイリストと相談したようだ。 １曲目が終わったところですぐにＭＣ。 マ：「今日は色々な趣向をこらしています。いつもよりリラックスしてます､と言いながら胸がドキドキしているんですけど。」 趣向その１は今日のＭＣ担当を抽選で決めると言うもの。そこで、ステージに出るにはあまりにも場違いな雰囲気の、赤いタオル（？）を頭に巻いた､ 裏方さんっぽい姿の梅木氏が､かわいらしいピンクのハート模様のついた箱を持って登場し､笑いを誘う。その箱に手を入れて引いたボールの色で ＭＣ担当が決まると言う事だった。最初にマサムネ君が引いたボールの色は緑色で､次のＭＣはテツヤ君と決定。 ３曲目はイントロを聴いても､よくわからず、横のＳさんに訊いたら､「晴れの日はプカプカプー」だと教えてくれた。 へえ〜！インディーズの曲をやってくれるんだ！まさに､これはゴースカならではの選曲なんだろうな。この曲､途中でテツヤ君のコーラスがあるが、 結構高音でハモってくれた。昔はそういうハモリが多かったのかな。このツアーでは最終公演が終了するまで､演奏曲名は会場内でも 張り出さないとの事で､私はライブ全体のレポも含めて､曲タイトルも順番どおり､メモっていたが、よほどライブで聞きなれている曲じゃないと､ イントロクイズ苦手の私にはすぐにタイトルが思い出せない･･･(汗)。歌詞を聞いてからならもちろん分かるのだが､隣のＳさんは、イントロ段階で 全部分かるらしく、毎曲すぐにメモをとっていた。内心焦る私は遅れ気味にメモ･･･。ステージのマサムネ君は､既におでこにかなりの汗をかいていた。 あの衣装ではさぞかし暑いんだろう。最近聴きこんでいる｢スターゲイザー｣はイントロでもちろんすぐにわかった。バンドバージョンは初めてなので､ 聞く方も緊張する。この曲はマサムネ君のきれいな声がすごく生かされる曲だ。本当にきれいな高い声に惚れ惚れする。さびの部分で､ 気持ちよさそうにわずかに顔を左右に震わしていた(笑)。そして、先日のアコースティックイベントではテツヤ君が弾いていたアコギアルペジオの 箇所を、なんとマサムネ君自身が演奏しながら歌っていたのだ。その時はマサムネ君のギターと歌声だけが聞こえ､暗いステージには一人だけ スポットライトが当たる。これはテレビ全国中継したらいいのに･･･惜しい･･･と思った。それくらい､素敵なシーンだった。今日演奏された曲の中で､ 最も印象的な曲のひとつかな。Ｓさんも､｢本当にきれいな声ね〜！｣とうっとり。 やはり暑いのか､マサムネ君はこの辺でジャケットを脱いだ。そしてテツヤ君のＭＣ。チューニングをしなきゃいけないんだと言って､ 目と指はそちらに奪われながらのＭＣだった。先ほどの｢晴れの日はプカプカプー｣に触れて､ 「あの曲はマサムネがオーバーオールを着ていた頃の曲です。俺が､その頃はいていたジーパンは､もうはけませんん。」 などと昔の事を話しだした。昔の髪型の話から、 「"Ｊａｃｋ ＆ Ｂｅｔｔｙ"という店で､〇〇みたいに、ツンツンのストレートにしたかったんだけど、テンパだから､オールバックになっちゃったんだよ。」 今日の髪も気にしていたみたいで､会場に「俺の髪どう？」と訊いていた。「かっこいい〜！」とテツヤ君には聞こえないくらいに声を出していた私。 テツヤ君はＭＣの間にチューニングを終えたかったらしいのに､どうやら集中できなくて､苦笑いしながらまだチューニングをしていた。 ２回目の抽選ではピンクのボールが出てきて、次のＭＣは田村君と決定。選んだボールは毎回会場に投げ込まれた。田村君はかなりＭＣを 嫌がっていたみたい。 ｢次の曲､ちゃんと覚えてなくて･･･いや､覚えているんだけど･･･曲に集中できない･･･｣とか言って、足元の曲順を書いてあるらしきものを見ていた。 次は新曲なのか･･･。はじめてやる曲なのに､そのあとにＭＣがあると思うと曲に集中できないということだったらしい。 なんだかいつもの田村君に比べると､かなり緊張している感じ。 そして新曲の｢恋のはじまり｣。アコースティックでは聴いていたが､バンドでもそんなに曲の雰囲気が変わらないかなあと思った。 次の、スピッツにしたらちょっと変わっているかなと思う｢孫悟空｣はライブでは初めてだったが、イントロですぐに分かった。ノリがよくて､ライブ向き。 タ：「草野､声がいいよ。ＭＣをやらなくていいから、のびのびと歌っている。リハの時よりずっといいよ。」といきなりマサムネ君をほめた。 マ：「俺､リハ嫌いだもん。練習嫌いなんです。」こういう事ってやっぱりゴースカだから言うのかな？練習はやっぱり大事だと思うけど･･･。 田村君は先ほどのテツヤ君のＭＣに出ていた"Ｊａｃｋ ＆ Ｂｅｔｔｙ"について、 「あれは、"ポパイ＆オリーブ"だろ？」と時間を空けて突っ込みを入れていた。 テ：「あっ！そうだ！"Ｊａｃｋ ＆ Ｂｅｔｔｙ"はファンシー･グッズの店だった！」と言いながら､そのお店で売っていたものとか色々思い出話を語りだした。 面白い話になりそうだったけれど､ここでテツヤ君にＭＣ権を握られては困ると思ったのか、田村君は大きな声で、 「でねっ！でねっ！」と自分の方に話を戻した。テツヤ君､慌てて黙る(笑)。 タ：「今日ここに来るときは､車で乗り付けてきたけれど・・・」 マ：「え、車で？」 タ：「車で来たじゃん！」 マ：「あ､事務所の車か･･･」なんか､すごくスピッツっぽい話の展開に会場は笑った。 タ：「･･･昔、この会場はＯｎ　Ａｉｒ　Ｅａｓｔと言う名前だったんですが、ここで毎月ライブをやっていました。その頃は､各自歩いてきたよね。」 マ：「夏なんか汗かいて、会場に着いたらもう疲れちゃったりね･･･。」 タ：「ちょうど『Ｃｒｉｓｐｙ』のレコーディングをしている頃で､スピッツはライブが下手で､『曲が可哀相』なんて､言われてたね。」ここで、メンバーは 昔を思い出して､苦笑ぎみ。 タ：「でも､ここで毎月ライブをやっているうちに､ライブでもやっていけると思えるようになった･･･そんな会場です。」と超真面目な話のまとめ方に､ 会場もしんみりと静かになった。 マ：「田村は真面目担当で。」と言ったら､ 「だって、次の曲は『スピッツで〜すっ！』って感じじゃないもん。」と言いながら見せた今までにない田村君のおどけたポーズがみんなの笑いを 誘った。 マ：「つまらない事を言ってもこうやって笑ってもらえるけど､これをお笑いの人が見たら､羨ましいだろうね。でも､本当に俺らが面白い事を言ったら､ 笑ってもらえないかも･･･。」いえ､面白かったら笑うでしょ、そりゃ。 ３番手崎ちゃんは､緊張するとか何とか色々前置きとしてしゃべったので､マサムネ君に､ ｢崎ちゃん､ネタ考えてなかった？｣と言われ､ようやくネタが始まった。 サ：「昔の'９０年くらいに収録のビデオテープが出てきて、それを見ていたんだよ。アマチュア時代のテレビさいたまの･･･｡」 マ(ちょっと嬉しそうに)：「あ！きれいなお姉さんが司会をやってなかった？」 サ：（そっけなく即答）「やってなかった！」(会場大笑い)崎ちゃんはその後、そのビデオの内容について結構しゃべったが、 その頃の自分達の喋りとかを聞いていて恥ずかしかったと思ったと言うような事だった。 最後に、「(ネタは)このくらいにしとこうかな？」こういう言葉が崎ちゃんの面白いところ(笑)。 ｢変身ポーズ｣はテツヤ君と田村君が座って､アコースティックなアレンジだった。崎ちゃんは前に出てきて｢カホーン｣という四角い太鼓を叩いた｡ ずっと下向きで演奏していたので､崎ちゃんは頭しか見えなかった。たたき終わったあと、 「これは椅子にもなるし、物も置けるし、楽器にもなるんだよ｡あ、楽器なんだけど・・・」(笑)今日の崎ちゃんはこれが一番だったかな？ うまく順にＭＣが回り､最後は黄色のボールで、マサムネ君。昨夜は緊張して眠れず､テレビを見ていたら､（関西の）青ねぎとしょうゆを をごはんにかけたらおいしいと言ってたので､食べてみようかなとか言う話。ごはんに青ねぎ？関西出身の私が想像するに､ それは別においしくない･･･と思うけど。 初めて聴く｢テレビ｣も演ってくれた。なんでも、人気投票で第８１位､得票は１２票だったらしい。この曲､テツヤ君が途中でボーカルをとっていた！ 昔の曲はＣＤで聴くより生の方がずっといいように思う。その後､ファン投票会場別人気第３位から１位までの曲を演奏。 これは５年前とほとんど変わってなかった。１位はやはり｢猫になりたい｣。 アンコールはマサムネ君一人で登場。ここでまたまたお試しの新曲をやってくれると言う。出てきてからチューニングを始めて､ えらく時間がかかっていた。顔はすごく笑っていた(焦り笑い？)が､多分今日の曲では最も緊張していたんじゃないかな。 タイトルは「やさしくなりたいな」と最後に「な」がつくところがかわいい。でも､本編でやった最後の曲が｢猫になりたい｣だから、「な」は絶対に つけた方がいい(笑)。歌詞は｢恋のはじまり｣と似た感じの､ストレートな表現に思えた。 メンバー紹介はひどく簡単で､夫々｢楽しかったです。｣と言う挨拶程度。クージーは写真を撮るからと言い出し､うろうろするメンバーに、 ｢早く並びたまえっ！｣お姉さまのこの一言にメンバーはすごく従順(笑)。左右の方向で客をバックに２枚撮影。私たちは後ろの方だから､ どうせ写らないけれど､前の方はとても盛り上がっていた。ラストは｢三日月ロックその３｣。ラスト曲なのに、せっかくバージョンアップした２番で 派手に歌詞飛ばし。思いっきり､照れ笑いのマサムネ君だった。全体にノリノリの曲の連続が少なくて､双六ツアーのブリッツに比べると､ 平和な感じ。アットホームな雰囲気の中、ライブは無事に終了。 グッズ売り場が混む前に、いち早く並び､グッズのＴシャツ(黒＆白)、お箸､メンバーの描いた魚のイラスト入りコップ､タオル(赤)も購入した。 その後､出口でおみやげのＤＶＤを受け取り､帰路についた。向かいのＯ‐Westからも人がどっと出てきて､あたりはすごい混雑。 でも、会場スタッフの人数も多く､整理など手際も良かったと思う。スタンディングでも後ろの方であまり疲れず､スピッツファンでいられる幸せを かみ締めた一日だった。謝々！

ちかこさん、レポートありがとう！